こちらは東日本大震災復興支援・チャリティ小説同人誌『文芸あねもね』公式ブログです。
最新情報や執筆者&内容紹介など随時更新しています。
「女による女のためのR-18文学賞」過去受賞者(+α)で
「少しでも東日本大震災被災者の力になれれば」と話し合った結果、同人誌をつくることになりました。
2011年7月15日より2012年2月24日まで、電子書籍サイト・パブーにて電子書籍版を販売、
その後紙の書籍として新潮文庫に入る運びとなりました。
現在、朗読プロジェクト「文芸あねもねR」も進行中!
【執筆者一覧】
彩瀬まる・豊島ミホ・蛭田亜紗子・三日月拓・南綾子・宮木あや子
山内マリコ・山本文緒・柚木麻子・吉川トリコ(五十音順/敬称略)
■イラストレーション/さやか ■デザイン/山口由美子
※参加者の詳細は「プロフィール欄」をお読みください。
※この企画の成り立ちについては「はじめに」をお読みください。
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「文芸あねもねR」新作リリース!
2013.06.08 Saturday | category:あねもねR
チャリティオーディオブック「文芸あねもねR」の第二弾が、先日リリースされました!
今回配信されたのは、宮木あや子著「水流と砂金」と蛭田亜紗子著「川田伸子の少し特異なやりくち」の二作品。オーディオブック配信サイトFeBeにて販売しています。
購入方法等は、豊島ミホさんが書いたこの記事を参考にしてみてください。
「水流と砂金」の朗読と主人公の黒川さくらの声を担当してくださったのは、『ゼロの使い魔』のルイズ役や『灼眼のシャナ』のシャナ役などで人気の釘宮理恵さん。
宮木さんの小説はひんやりと硬質な文体で書かれているイメージがあったのですが、釘宮さんの甘くあどけない声音は不思議としっくりくるうえに、文字で読むのとはまた違った味わいがあって新鮮です。
あどけない声が保護欲をくすぐるさくら(CV:釘宮理恵さん)、残酷な運命に翻弄される瑞樹(CV:佐藤聡美さん)、ボーイッシュで涼しげな実(CV:ささきのぞみさん)、低く落ち着いているのにどこか色っぽい声色のハル(CV:田中敦子さん)。
四人の女性声優陣が織りなす甘美で切ない物語、どうぞ耳でお愉しみください。
「川田伸子の少し特異なやりくち」の朗読と主人公の川田伸子の声を担当してくださったのは、『ああっ女神さまっ』のベルダンディー役や『おねがい☆ティーチャー』の風見みずほ役でお馴染みの井上喜久子さんです。じつはこの収録を、わたくし蛭田が原作者特権を行使して見学させていただきました。
「ツイッターでアニメキャラ(おっとりお嬢さま系)のなりきりをやっている、三十路のコスプレイヤー」という主人公を演じる井上喜久子さんは、ご自身もコスプレを嗜んでいらっしゃいます。「これを読んでぜひ朗読したいと思ったの。伸子のことが他人ごととは思えなくて」と話してくださいました。
この話は「ごきげんよう」という台詞からはじまるのですが、おっとりとしたお姉さんボイスに定評のある井上喜久子さんの本領発揮といった感じで、台詞部分はどれもにやにやしてしまうほど嵌っています!
朗読部分は耳馴染みの良い落ち着いた声がとても心地よく、いつまでも聴いていられそうな雰囲気です。
主人公の元親友のルビィちゃんを担当してくださったのは、たかはし智秋さん。「ああ、こういう子、いるいる!」と思わず言いたくなるようなキャラクターに仕上がっています。文字のうえにしか存在していなかった女の子に、目の前で声によっていのちを吹き込んでいただくのは、とてもしあわせな体験でした。
(余談ですが、たかはし智秋さんはマリリン・モンローなどのセクシーアイコンになりきっている写真集を先日発表されました!)
そのルビィちゃんの彼氏や役所の窓口の男性やおじさん陣など、登場するすべての男性の役を演じてくださったのは、坂巻学さん。「文芸あねもねR」のブログなどでは「男性5役」と書かれていますが、実際はそれ以上の人数をこなしています。二十代から五十代まで、声を使い分けて巧みに演じていただきました。
ひと言しか台詞のないキャラクターのぶんまであらかじめ演技を考えてきてくださった、プロの仕事ぶりに脱帽です!
なお、「文芸あねもねR」はチャリティ企画です。オーディオブックの売上は、被災地の災害対策本部に寄付させていただく予定です。「少女病 近親者・ユキ」と「二十三センチの祝福」も引き続き販売していますので、合わせてどうぞ。
「文芸あねもねR」は今後も継続的にリリースしていく予定です。豪華声優陣の出演が決定していますので、期待してお待ちください!
続いて、あねもねメンバーの新刊情報です。
柚木麻子『ランチのアッコちゃん』(双葉社)
お弁当の写真を使ったポップで食欲をそそる表紙が、書店でひときわ目立っているこの本。
“食べもの”を縦糸に、“東京”を横糸に編まれた四つの短編小説が、お弁当箱のようにぎゅっと詰まっています。
おいしくって栄養満点、読んだらきっと元気になれる一冊です。
読み終わったあとはビールが飲みたくなると思いますので、冷蔵庫にご用意をお忘れなく!
宮木あや子『あまいゆびさき』(一迅社)
「コミック百合姫」に長期連載されていたガールズラブ小説が、一冊にまとまりました。
真淳ちゃんと照乃ちゃん、幼いころに出会って惹かれあったふたりの女の子が逆境のなかで成長し、そして結ばれる、一途なノンストップ純愛物語です。ただ甘酸っぱいだけじゃなくて、セクシュアル・マイノリティとして生きるすべも真摯にさぐっている、繊細かつパワフルな小説にどっぷり浸ってみてください。
漫画家のロクロイチ先生のイラストが使われているカバーもとても美麗で手が込んでいて、一見の価値アリです!
南綾子『わたしの好きなおじさん』(実業之日本社文庫)
いきなり文庫で刊行の、短編集です。ふんわりとしたタッチのカバーイラストは、あねもねでもお馴染みのさやかさん!
帯に書かれている「ちょっぴりエッチな恋愛小説集」「こんなおじさんに、抱かれたい」という文章のとおり、おじさんとの邂逅を切り取った六作品が収められています。
とにかく、いちばん最後に収められている「ふしぎなおじさん」がものすごい! 死ぬつもりだった元AV女優と自称英国諜報部員のイカレたおじさんの触れあいを描いたお話なのですが、それまでの軽妙でコミカルな雰囲気の作品から一転して、深いところへ潜っていくような(でも笑いもあちこちにちりばめられてる)野心作です。
以下、アンソロジーのご紹介です。
『運命の人はどこですか?』(祥伝社文庫)
六人の女性小説家が「運命の人」をテーマに書いたアンソロジーです。
あねもねメンバーによる作品は、彩瀬まる「かなしい食べもの」、南綾子「インドはむりめ」、柚木麻子「残業バケーション」の三つ。なんと半分があねもねメンバー!
『10分間の官能小説集2』(講談社文庫)
あいまの時間にさくっと読める、十人十色の短い小説が詰まった官能アンソロジーです。
南綾子「かえるのうたがきこえてくるよ」と蛭田亜紗子「さなぎのなかみ」が収録されています。
気になる本がありましたら、ぜひぜひお手にとってみてください。「文芸あねもねR」ともども、よろしくお願いいたします。
(文責・蛭田亜紗子)
今回配信されたのは、宮木あや子著「水流と砂金」と蛭田亜紗子著「川田伸子の少し特異なやりくち」の二作品。オーディオブック配信サイトFeBeにて販売しています。
購入方法等は、豊島ミホさんが書いたこの記事を参考にしてみてください。
「水流と砂金」の朗読と主人公の黒川さくらの声を担当してくださったのは、『ゼロの使い魔』のルイズ役や『灼眼のシャナ』のシャナ役などで人気の釘宮理恵さん。
宮木さんの小説はひんやりと硬質な文体で書かれているイメージがあったのですが、釘宮さんの甘くあどけない声音は不思議としっくりくるうえに、文字で読むのとはまた違った味わいがあって新鮮です。
あどけない声が保護欲をくすぐるさくら(CV:釘宮理恵さん)、残酷な運命に翻弄される瑞樹(CV:佐藤聡美さん)、ボーイッシュで涼しげな実(CV:ささきのぞみさん)、低く落ち着いているのにどこか色っぽい声色のハル(CV:田中敦子さん)。
四人の女性声優陣が織りなす甘美で切ない物語、どうぞ耳でお愉しみください。
「川田伸子の少し特異なやりくち」の朗読と主人公の川田伸子の声を担当してくださったのは、『ああっ女神さまっ』のベルダンディー役や『おねがい☆ティーチャー』の風見みずほ役でお馴染みの井上喜久子さんです。じつはこの収録を、わたくし蛭田が原作者特権を行使して見学させていただきました。
「ツイッターでアニメキャラ(おっとりお嬢さま系)のなりきりをやっている、三十路のコスプレイヤー」という主人公を演じる井上喜久子さんは、ご自身もコスプレを嗜んでいらっしゃいます。「これを読んでぜひ朗読したいと思ったの。伸子のことが他人ごととは思えなくて」と話してくださいました。
この話は「ごきげんよう」という台詞からはじまるのですが、おっとりとしたお姉さんボイスに定評のある井上喜久子さんの本領発揮といった感じで、台詞部分はどれもにやにやしてしまうほど嵌っています!
朗読部分は耳馴染みの良い落ち着いた声がとても心地よく、いつまでも聴いていられそうな雰囲気です。
主人公の元親友のルビィちゃんを担当してくださったのは、たかはし智秋さん。「ああ、こういう子、いるいる!」と思わず言いたくなるようなキャラクターに仕上がっています。文字のうえにしか存在していなかった女の子に、目の前で声によっていのちを吹き込んでいただくのは、とてもしあわせな体験でした。
(余談ですが、たかはし智秋さんはマリリン・モンローなどのセクシーアイコンになりきっている写真集を先日発表されました!)
そのルビィちゃんの彼氏や役所の窓口の男性やおじさん陣など、登場するすべての男性の役を演じてくださったのは、坂巻学さん。「文芸あねもねR」のブログなどでは「男性5役」と書かれていますが、実際はそれ以上の人数をこなしています。二十代から五十代まで、声を使い分けて巧みに演じていただきました。
ひと言しか台詞のないキャラクターのぶんまであらかじめ演技を考えてきてくださった、プロの仕事ぶりに脱帽です!
なお、「文芸あねもねR」はチャリティ企画です。オーディオブックの売上は、被災地の災害対策本部に寄付させていただく予定です。「少女病 近親者・ユキ」と「二十三センチの祝福」も引き続き販売していますので、合わせてどうぞ。
「文芸あねもねR」は今後も継続的にリリースしていく予定です。豪華声優陣の出演が決定していますので、期待してお待ちください!
続いて、あねもねメンバーの新刊情報です。
柚木麻子『ランチのアッコちゃん』(双葉社)
お弁当の写真を使ったポップで食欲をそそる表紙が、書店でひときわ目立っているこの本。
“食べもの”を縦糸に、“東京”を横糸に編まれた四つの短編小説が、お弁当箱のようにぎゅっと詰まっています。
おいしくって栄養満点、読んだらきっと元気になれる一冊です。
読み終わったあとはビールが飲みたくなると思いますので、冷蔵庫にご用意をお忘れなく!
宮木あや子『あまいゆびさき』(一迅社)
「コミック百合姫」に長期連載されていたガールズラブ小説が、一冊にまとまりました。
真淳ちゃんと照乃ちゃん、幼いころに出会って惹かれあったふたりの女の子が逆境のなかで成長し、そして結ばれる、一途なノンストップ純愛物語です。ただ甘酸っぱいだけじゃなくて、セクシュアル・マイノリティとして生きるすべも真摯にさぐっている、繊細かつパワフルな小説にどっぷり浸ってみてください。
漫画家のロクロイチ先生のイラストが使われているカバーもとても美麗で手が込んでいて、一見の価値アリです!
南綾子『わたしの好きなおじさん』(実業之日本社文庫)
いきなり文庫で刊行の、短編集です。ふんわりとしたタッチのカバーイラストは、あねもねでもお馴染みのさやかさん!
帯に書かれている「ちょっぴりエッチな恋愛小説集」「こんなおじさんに、抱かれたい」という文章のとおり、おじさんとの邂逅を切り取った六作品が収められています。
とにかく、いちばん最後に収められている「ふしぎなおじさん」がものすごい! 死ぬつもりだった元AV女優と自称英国諜報部員のイカレたおじさんの触れあいを描いたお話なのですが、それまでの軽妙でコミカルな雰囲気の作品から一転して、深いところへ潜っていくような(でも笑いもあちこちにちりばめられてる)野心作です。
以下、アンソロジーのご紹介です。
『運命の人はどこですか?』(祥伝社文庫)
六人の女性小説家が「運命の人」をテーマに書いたアンソロジーです。
あねもねメンバーによる作品は、彩瀬まる「かなしい食べもの」、南綾子「インドはむりめ」、柚木麻子「残業バケーション」の三つ。なんと半分があねもねメンバー!
『10分間の官能小説集2』(講談社文庫)
あいまの時間にさくっと読める、十人十色の短い小説が詰まった官能アンソロジーです。
南綾子「かえるのうたがきこえてくるよ」と蛭田亜紗子「さなぎのなかみ」が収録されています。
気になる本がありましたら、ぜひぜひお手にとってみてください。「文芸あねもねR」ともども、よろしくお願いいたします。
(文責・蛭田亜紗子)